沖縄にも歯医者ってあるの?

沖縄から大阪に引越したのは小学校5年生のときだった。
沖縄からの転校生というのは珍しかったらしく、かなり注目を浴びたのをよく覚えている。
しかも、沖縄人特有の彫りの深い顔だったので授業参観日なんかは保護者たちからも注目された。

大阪の人たちはみんな優しくて、関西弁は怖そうだと思ってたけど全然そんなことはなかった。
友達はしょっちゅう家に呼んでくれて、たこやきやお好み焼きを食べさせてもらったこともよくある。

家に遊びに行ってるとき、友達のお母さんが「アンタ早く歯医者行きよ」と言った。
友達は以前から虫歯があって歯医者に行かないとダメなのに、怖くて行ってないらしかった。
僕は歯医者にあまり行ったことがないけど、特に嫌な思い出もなかったので「早く行きなよ」と言った。
そしたら友達は「沖縄にも歯医者ってあるん?」と聞いてきた。
さすがに沖縄にも歯医者はある。

一体、大阪の人は沖縄と聞くとどんな街を想像するのだろう。
イメージ的には南国?海?
戦争のときの沖縄の話なんかをよく知ってる人もいるけど、僕自身が知らないこともあったりする。
もしかして、沖縄って終戦から何も変わっていないとでも思われているのかもしれない。

大阪と沖縄の距離は、海外へ行くようなものだと思う。
沖縄からは本州へ行くより香港へ行くほうが近いし。
小学生にとってはもっともっと、異国の地というイメージだったんだろうなと、なんだかふと思い出した。